「指針と規範」学習会に参加しました

2010.10.31
第11回四国断酒ブロック「指針と規範」学習会に参加しました。

今回の学習会では、5名の方の体験発表と、高知県断酒新生会の小林哲夫氏と徳島県藍里病院副院長の吉田清次先生のお話がありました。

今回の学習会のキーワードは、「新生」 「回復」 「変わる」 この3つのように思いました。
「人は変わることができるのか」
このことについて、今日、私なりに考えたことを言いますと・・

私は、
「人は変わることはできない。けれども変わることができる。」
そう思います。
「エーー、どういうこと??」
「結局変わることができるの?できないの?」

そんな声が聞こえてきそうですが、今の私には、やっぱり
「人は変わることができない。けれども変わることができる。」
なのです。

「自分を変えたい。」「自分は変わらなければいけない。」
そう思うときの自分の状況というのは、決していい状況ではないはずです。人は満たされているとき、十分満足な時、「変わりたい」なんて(例外を除いて)思いません。
今の状況が満足できないから、今の状況では困ることになるから、そんな思いから「変えたい」「変わりたい」と思うのです。

だから、今までの自分を見つめたり、いろいろな勉強をして、変えようと思うのです。
でも、自分を見つめても、学んでも、根本的な自分は変わらないと思います。

私は、ひねくれ者で、小心者で、自分だけ責められていると思うような人間だけれども、見つめたり、学んでもこの私は変わりません。でも、そんな自分を知り、どうしてそんなふうな見方しかできないのか、どうして、そんな気持ちにしかなれないのか、少しずつ勉強していくとだんだん分かってきます

そうすると、自分は根本的に変わらないけれど、もし、同じような気持ちになった時でも、「あっ自分は腹が立っているんだな。」「あっ今責められていると感じた。」「あっ今ひねくれたな。」とか自分の気持ちを客観的に見ることができ出しました。そうすると、出来事に対する気持ちの持ち方は変わってきます。
「えっ、これが、変わるということではないの?」
私は違うと思います。だって、やっぱり腹が立ったり、ひねくれたりする気持ちは同じだからです。
些細なことで、腹が立たなくなったり、些細なことで、責められていると感じたりしなくなったら、「私は、変わった」と言えるかもしれませんが、そうはなかなかなりません。

だから、やっぱり「人は変わることはできない。けれども変わることができる。」そういう結論に達しました。変えることができるのは、気持ちの持ち方です。
そんなふうな事を考えた研修会でした。


もう一つ、なるほど・・・と納得したこと。
吉田先生が説明された中に、とても興味深い内容がありました。

以前コカイン依存症だった方がいて、10年間コカインをやめています。
その方に、他の人がコカインを吸っている(飲んでいる?)VTRを見せたところ、その方の脳の一部が反応したのです。その方は、そのVTRを見ても、吸いたい(飲みたい?)という気持ちにならなかったのに、脳だけはしっかりと吸っている時と同じ反応をしているのです。つまり、少しでも、コカインが体の中に入ると、10年止めていても、すぐに依存状態になるのだそうです。これは、コカインを例に出していますが、アルコールでも一緒です。

という内容のお話でした。
何年止めていても、脳はしっかりと記憶をしている・・とても興味深い内容でした。
だから、何年止めていても、飲んだらあっという間に元に戻るということがよく分かりました。
そして、今現在も、アルコールのCMを見たり、目の前で飲んでいる人を見ると、脳はしっかりと反応しているんだという事実をしっかりと受け止めたことでした。


最後に、今日、この会に出席できたことを感謝します。
また、小林さんの断酒にかける思いや願いを強く感じ、大きな力をいただいたように思います。

徳島県の断酒会の皆さま本当にお世話になりました。

PS
☆昼食がとてもおいしかったです。☆


W・K